フィナステリドは、皮膚科学会のAGA診療ガイドラインでミノキシジルの外用薬(リアップやジェネリック発毛剤)と同じく【推奨度:A(行うよう強く勧める)】と評価されている医薬品です。
書いた人:リク
Table of Contents
フィナステリドの効果について
男性型脱毛症の主な原因はDHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる男性ホルモンの一種です。
DHTが産生されることで、毛髪が太く長く成長する前に抜け落ちてしまうのです。
フィナステリド錠は,男性ホルモンのテストステロンをDHTに変える【5α-還元酵素II型】という酵素の働きを阻害して弱めることで、DHTの産生を抑える医薬品です。
- ミノキシジル:毛乳頭細胞を刺激して成長因子を出させる発毛作用
- フィナステリド:男性ホルモンがDHTになるのを防いで抜け毛を抑える作用
イメージとしては、ミノキシジルで生やした髪の毛が抜けないようにさせるのがフィナステリドの働きです。
フィナステリドの臨床データ
*画像はクリニックフォアのフィナステリド錠が入ったオリジナル容器
フィナステリド錠を服用するのに…
「どれくらいAGAに効果があるの?」
「副作用で『性欲減退』があるって聞いて不安…」
という方もおられると思います。
どれくらいの効果があって、どれくらいの確率で副作用が現れるのかは、しっかりと臨床試験のデータを確認することが重要です。
フィナステリドの効果と副作用について
実際に、フィナステリド錠にどれくらいの効果があるのか、日本でフィナステリド錠の先発薬であるプロペシアを製造するMSDの臨床成績を確認してみましょう。
ちなみにクリニックフォアでは、1mgのフィナステリド錠が処方されています。大体どこのAGAクリニックも同様です。
*「プロペシア」はフィナステリドを配合したMSDの製品名です。
このグラフは1年間プロペシア1mgと0.2mg、プラセボ(偽薬)をそれぞれ服用した改善効果を紹介したものです。
- プロペシア1mg:改善58%
- プロペシア0.2mg:改善54%
- プラセボ(偽薬):改善6%
1年間の服用で、フィナステリドを服用した人で有意に効果が確認できていることがわかります。
特にプラセボ群の人たちは、22%でAGA症状が進行したのに対して、フィナステリド1mgを服用した人たちは進行してしまった人は僅か2%、改善が58%で半分以上の人たちのAGA症状が改善され、少なくとも98%以上の人が現状維持以上の効果が得られていることがわかります。
フィナステリドの生え際への効果について
よく「フィナステリドは生え際やM字ハゲには効かない」というコメント効きますが、正確な情報ではありません。
頭頂部と生え際それぞれのMSDの臨床試験の結果を確認してみましょう。(画像はMSDより引用)
【頭頂部への効果】
- 1年間服用:軽度~著明改善 58.3%
- 3年間服用:軽度~著明改善 77.8%
【前頭部(生え際)への効果】
- 1年間の服用:軽度~著明改善 57.6%
- 3年間の服用:軽度~著明改善 71.7%
フィナステリド錠の生え際やM字ハゲに対する効果は、1年間の服用で57.6%、3年間の服用で71.7%と、頭頂部への効果よりも若干低いですが、たしかに効果が有意に認められています。
臨床試験のデータから、生え際への効果を期待して服用できることがわかります。
フィナステリドの副作用について
「フィナステリドに効果があることはわかったけど副作用が怖い…」という方もおられると思います。
フィナステリドで報告されている副作用は以下の通りです。
- 食欲不振
- 抑鬱感
- かゆみ
- 蕁麻疹
- リビドー減退
*リビドー減退とは性欲や性衝動が減退すること
軽度の副作用に加え、性機能の副作用も報告されていて、「だからフィナステリド錠は飲みたくない」という方もおられます。
ただし、副作用の症状についての情報だけが独り歩きして、どれくらいの頻度でこの副作用が出ているかしっかり調べている方は少ないのが実情です。
実際にMSDで行われた臨床試験の結果をまとめた副作用の種類別発現頻度一覧を確認してみましょう。
【副作用の発現率】
- 1mg:6.5%(9/139例)
- 0.2mg:1.5%(2/137例)
- プラセボ:2.2%(3/138例)
【副作用の分類】
- リビドー減退:1.1%
- 勃起機能不全:0.7%
- 射精障害:0.4%
まず、副作用が発現する確率は6.5%ほどです。
これは15人がフィナステリドを服用する人がいれば、その内の約1人に副作用が現れる確率です。
そして副作用が表れた人たちの中で、性機能に関連した反応が起きる確率は1%ほどです。
つまり、6.5%の副作用は、他の軽微な副作用も含めた確率ということです。
もちろんフィナステリドは薬なので副作用の出る確率は0%ではありませんが、よく噂される性機能に関する副作用は、100人いて1人前後という確率です。
反対に、現状維持を含めた薄毛進行予防効果は98%です。
あくまで服用するかどうかを決定するのは個人ですが、効果と副作用についての臨床試験成績を確認すると、「副作用が怖いからフィナステリド錠の服用は諦める」というのは“あまりに勿体ない”というのが個人的な感想です。
クリニックフォアにて月額3,613円でフィナステリドを服用
*薬は宅急便で自宅に届きます。
フィナステリドはSTOP!AGAのスタッフはオンライン診療のクリニックフォアで処方してもらっています。
他にもいくつか利用していたAGAクリニックはあるのですが、現在クリニックフォアを利用している理由は3つです。
- オンライン診療で来院が不要
- 6ヶ月分がまとめて処方してもらえる
- フィナステリド錠だけの処方が安い
一番大きいのは「オンライン診療で来院が不要」というところ。
AGAの治療で通院するというのはハードルがかなり高いですが、クリニックフォアなら自宅で診察が完了します。
【費用】
- 1ヶ月定期:フィナステリド錠1mg×1ヶ月分=3,650円(初回割 1,760円)
- 6ヶ月まとめ買い:フィナステリド錠1mg×6ヶ月分=3,613円/月
AGAは放っておくと進行性
残念ですが、AGAは進行性です。
放っておくと、進行するスピードや順序は人によって異なりますが、薄毛部分が図の右側へ向かって広がっていきます。
フィナステリドは毎日服用するだけで97%の方に薄毛進行予防効果が確認できている安全性の高い医薬品です。
髪のことで悩んでいる方は、ミノキシジル外用薬と合わせて、診療ガイドラインにて推奨度Aのフィナステリドで早めに対策を始めるのはいかがでしょうか?