
楽天市場のヘアケア部門で年間1位になるなど、おそらく2019年で一番売れたスカルプシャンプーと言ってもいいチャップアップシャンプー。
しかし、利用者の中には「チャップアップシャンプーで抜け毛が増えた…」という方も少なからずいます。
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チャップアップシャンプーで抜け毛が増える原因とは?
基本的に、チャップアップに配合されている成分は、市販の500円程度のシャンプーとは比べ物にならないほど上質です。
ただし、チャップアップシャンプーにも2つの弱点があります。
それが洗浄成分のマイルドさと育毛成分の配合です。
1.チャップアップシャンプーの洗浄成分について
チャップアップシャンプーに洗浄成分として配合されている界面活性剤は以下の5種類です。
- コカミドプロピルベタイン
これまでベタイン系に分類されてきましたが、最近ではアミノ酸系に分類される事が多い両性界面活性剤。
分類はどちらにせよ、特徴はキメの細かい泡質と高いヘアコンディショニング作用。ほとんどのサロンシャンプーに配合されている洗浄成分です。 - ラウロイルメチルアラニンNa
ラウリン酸とアミノ酸を合成して作られるアミノ酸系陰イオン界面活性剤。起泡性に優れるため両性界面活性剤と併せて配合されることが多い。どちらかというと補助剤としての配合。
- ココイルグルタミン酸Na
ヤシ油から作られるアミノ酸系界面活性剤の中で最も評判の良い洗浄成分。頭皮や毛髪に対して刺激が少なく、マイルドな洗い上がり。 - コカミドメチルMEA
ヤシ脂肪酸から作られる非イオン界面活性剤。こちらも起泡性のための補助剤としての配合。 - コカミドMEA
ヤシ脂肪酸から作られる非イオン界面活性剤。補助剤として陰イオン界面活性剤と組み合わせることで、洗浄性・泡立ち・泡のきめ細やかさを強化できる。
いずれもココヤシから作られるアミノ酸系とベタイン系の非常にマイルドな洗浄成分が配合されています。
特にアミノ酸系の洗浄成分は、界面活性剤ながら毛髪に浸透してダメージを補修する効果もあるため、シャンプーとしては非常に高性能な成分配合です。
ただし、洗浄力でいうと、スカルプシャンプーの中では“中の中”といったところです。
男性は年齢とともに皮脂量が増える傾向にあるため、脂性肌~超脂性肌の方や、しっかり毎日スタイリング剤を使用される方だと、チャップアップシャンプーの洗浄力では少し力不足でしょう。
皮脂汚れやスタイリング剤などが頭皮に残った状態だと、雑菌の繁殖などを引き起こしやすくなり、頭皮環境が乱れることで毛髪が細くなったり、抜けやすくなったりします。
そのため、脂性肌~超脂性肌タイプの方で「チャップアップシャンプーの洗浄力ではちょっと物足りない」と感じている方は、他のスカルプシャンプーへの切り替えを考えた方が良いかもしれません。
2.チャップアップシャンプーの育毛成分について
育毛にも、大きく分けると3種類があります。
- 頭皮環境を整える“土台作り系”
- 抜け毛を防ぐ“防御系”
- 成長を促す“攻撃系”
3つ目の発毛効果はスカルプシャンプーには期待できません。
シャンプー後に発毛促進剤を使う必要があります。
ただし、1つ目の土台作り系と2つ目の防御系の成分を配合したスカルプシャンプーは多くあります。
しかしチャップアップシャンプーの全成分を解析しましたが、育毛成分として確認できるのは1つ目の土台系のみです。
というのも、チャップアップは抜け毛予防の育毛ローションも販売しています。
メーカーとしては、シャンプーと一緒にそちらも買ってほしいに決まっています。
そのためチャップアップシャンプーを使いながら「抜け毛が増えた!」という方は、2つ目の防御系の育毛成分までしっかり配合したスカルプシャンプーに切り替えることをおすすめします。
抜け毛予防にチャップアップから切り替えるならどれ?
チャップアップシャンプーを使いながら抜け毛が増えた方は、すでにご紹介したように
- 洗浄力不足
- 育毛成分の不足
と2つの原因が考えられます。
そのため、頭皮への刺激を抑えつつ洗浄力が高くて、育毛成分もしっかり配合したシャンプーがベストです。
実は育毛成分が入ったスカルプシャンプーを見つけるのは簡単です。
たいてい3,000円~4,000円台のシャンプーには含まれています。
ただし、頭皮や髪への刺激が少なく、なおかつ洗浄力が強いシャンプーを見つけるのは結構大変…。
本来矛盾する2つのことを求めているからです。
男のスカルプべすとでは、これまで30種類以上の人気スカルプシャンプーを実際に購入して全成分解析&レビューしてきましたが、中でも安全性と洗浄力を両立させつつ、育毛成分もしっかり配合しているスカルプシャンプーは2つだけでした。
1.ケフトルEXアミノシャンプー
コチラは脂性肌のスタッフがプライベートで愛用を続けるスカルプシャンプーです。
アミノ酸系に洗浄力を持ちつつ刺激の少ない弱酸性石けん系を組み合わせることで、刺激を最小限に、なおかつ高い洗浄力を持っています。
そして、最近になって発見された最新の2つの育毛成分を配合しています。
- リデンシル
世界最大の化粧品原料展示会であるインコスメティック(in-cosmetics)で2014年に育毛成分としては初めて銀賞を受賞した新しい原料。
リデンシルは検証によって、頭皮の幹細胞と毛乳頭に働きかけて、髪の成長促進する効果が確認されています。
ミノキシジルと比較した検証実験では7日~10日間の連続利用で毛髪成長促進効果がミノキシジルの約2倍あることが有意に認められました。 - キャピキシル
カナダの化粧品研究所で発見された成分。
4ヶ月の継続した使用の結果、成長期の毛髪密度が13%改善されたことが有意に認められる結果となりました。
*どちらも詳しい解説はケフトルEXのレビューをご確認ください。
どちらもスカルプシャンプーで配合しているのはケフトルEXアミノシャンプーくらいです。
また、コストも1mlあたり7.5円と、チャップアップの2/3程度とコスパにも優れます。
チャップアップシャンプーで抜け毛が増えた方は、第一候補だと思います。

2.バイタリズム
バイタリズムも広告にほとんどお金を使わず、口コミ評判だけで広まったスカルプシャンプーです。
アミノ酸系にスルホコハク酸系を組み合わせることで、頭皮や髪への刺激を避けつつ洗浄力を確保しています。
*悪名高いスルホン酸と名前が似ていますが、全く別の成分です。
また、育毛成分に贅沢にピロリジニルジアミノピリミジンオキシドを配合しています。
この成分は2013年にプロテックス・ジャパン社が開発した新化粧品原料で、発毛成分として唯一認可されているミノキシジルと分子構造を一部だけ置き換えた構造をしているのが特徴。
ミノキシジル誘導体として、ミノキシジルと同程度の効果が期待できます。
最近ではミノキシジル誘導体を配合するシャンプーが少しずつ出てきていますが、いずれも1mlあたり10円以上の高級シャンプーばかり。
その点、バイタリズムは1mlあたり約5円と非常にコスパが高いのもリピーターが多い理由です。
チャップアップシャンプーで抜け毛が増えた原因は2つ
チャップアップシャンプーは非常にバランスに優れた高評価のシャンプーです。
ただし…
- 洗浄力がマイルド
- 育毛成分が少なめ
という2つの短所があるため、脂性肌~超脂性肌の方が利用して皮脂汚れやスタイリング剤をきれいに落としきれていないと、抜け毛が増える原因になる可能性があります。
ご紹介したように、頭皮への刺激を抑えつつ洗浄力が高めで、育毛成分もしっかり配合したスカルプシャンプーに切り替えて、抜け毛が増えた頭皮環境を改善するようにしましょう。