頭皮や髪に良いスカルプシャンプーを探していると目にする機会の多いウーマシャンプープレミアム。
口コミ評判もかなり高いので「使ってみようかな…」と考えている方も多いかもしれませんが、乾燥肌の方は注意が必要です。
実際にウーマシャンプープレミアムが乾燥肌にはおすすめできない理由を成分を解析した結果を含めてご紹介します。
グーグルで検索しても、紹介料目的で「乾燥肌にはだめ!?→全然大丈夫!!」みたいなヨイショレビュー記事ばかりなので、今回の特集が本当に良いスカルプシャンプーを探している方のお役に立てれば幸いです。
コンテンツ
ウーマシャンプープレミアムが乾燥肌には向かない理由
乾燥肌タイプの方は、シャンプーを選ぶ際に2つのポイントに注目する必要があります。
それが…
- 界面活性剤
- 保湿成分
です。
界面活性剤は、余分な皮脂や汚れを落とすために配合される洗浄成分です。
界面活性剤の分子は、水になじみやすい“親水性”と、油になじみやすい“親油性”の2つの部分を持っています。
本来、水と油のように混じり合わないものを、混ぜ合わせるのに役に立ち、汚れを落とす洗浄の働きをするのです。
シャンプーで髪と頭皮を洗うときには、汚れと一緒に皮脂も落としてしまうため、乾燥肌タイプの方は脱脂力の弱い界面活性剤が配合されたシャンプーを選ぶ必要があります。
また、皮脂汚れを落とした後には、シャンプーに配合された保湿成分が頭皮の乾燥を防いでくれます。
ウーマシャンプープレミアムの場合、この界面活性剤が乾燥肌にはあきらかに向いていません。
乾燥肌にオレフィン(C14-16)スルホン酸Naは【アウト】
ウーマシャンプープレミアムに配合されている主要な界面活性剤は以下の通りです。
- オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
- コカミドプロピルベタイン
- アラニンTEA
- ココイルグルタミン酸TEA
下の3つの界面活性剤に関しては、ココヤシなどから作られた非常に脱脂力がマイルドな成分で全く乾燥肌の方でも問題ありません。
問題は、メインで使用されていて一番配合量の多いオレフィン(C14-16)スルホン酸Naという成分です。
この界面活性剤は、分類でいうと“α-オレフィン酸系”という種類の洗浄成分。
泡立ちに優れ、コストも安く、非常に強い脱脂力を持っているのが特徴です。
石油からも作れますが、植物油からも生成できるため、この成分を洗浄成分として配合していると「植物由来」と宣伝できるシャンプーメーカーにとって非常に都合の良い成分と言えます。
ただし、“植物由来”だから頭皮や髪に優しいかというと、そんなことはなく、長期的に継続して使用することで頭皮のタンパク質変性を引き起こしたり、髪のカラーの退色を早めたりする原因になるなど、乾燥肌タイプの方におすすめできる理由がほとんど見当たらない成分です。
「フケに効いた」という口コミは?
ウーマシャンプープレミアムの口コミ評判を見ていると…
フケが治った
みたいな口コミがたくさん見られます。
“フケの原因は乾燥肌”と勘違いしている男性の方が多いですが、フケには“乾性フケ”と“脂性フケ”の2種類があります。
そして、男性で多いのは皮脂の分泌が増えて常在菌バランスが崩れることで起きる脂性フケです。
ウーマシャンプープレミアムには、薬用成分で抗炎症作用があるグリチルリチン酸2Kが配合されているので、脂性肌によるフケにお悩みの男性が使えば、洗浄力の強さと薬用成分でフケ軽減効果が期待できるでしょう。
乾性フケと脂性フケの見分け方
- 乾性フケ…パラパラとした細かいフケ。白い。肌も乾燥肌。
- 脂性フケ…髪の毛に絡まるような大きなフケ。やや黄色。頭皮を触ると皮脂が手につく。
脂性フケの対処法はしっかりと余分な皮脂を落として、常在菌バランスを整えてあげることなので、ウーマシャンプープレミアムのようなシャンプーで効果を実感しやすいです。
ただし、乾性フケの場合、一番大事な対処法は乾燥を防ぐこと。
そのためウーマシャンプープレミアムのようなシャンプーを使ってしまうと、逆に症状が悪化してしまうことがあります。
ガッツリ皮脂を落とすからこその保湿成分たっぷり配合
実際にウーマシャンプープレミアムを手にとって使ってみると、洗い上がりに少しヌルヌルとした感覚が残ります。
おそらく、保湿成分として配合されている馬油や椿油だと思われます。
利用者の方でも同じような口コミを残している方がおられます。
泡立たない、ぬめりが残る、かゆくなりフケが出ました。
以前にも似たような事があり、その時は炭シャンプーでした。こういう時、試しにこのシャンプーで体を洗ってみます。
すると、必ずぬるぬるするものが体に残ります。炭シャンプーの時
もそうでした。自分は敏感肌なので、無添加を選んだのですが、
どうにも合わなかったです。
配合成分を確認すると、ウーマシャンプープレミアムには保湿成分がかなりしっかり配合されています。
- 馬油
- ガゴメ昆布
- アミノ酸BCAA
- 椿油
- 黒砂糖エキス
- ダイズエキス
- ニンジンエキス
- レモンエキス
- アロエエキス
などなど
つまり、ウーマシャンプープレミアムは、“ガッツリと皮脂を落として、ガッツリと保湿する”というコンセプトのスカルプシャンプーになります。
脂漏性気味で、常在菌バランスが崩れてしまっている方の場合、これで頭皮環境をリセットできるのでいいですが、乾燥肌の方が使ってしまうと、明らかに頭皮の皮脂を落としすぎてしまい、乾燥がひどくなってしまいます。
そのため、ウーマシャンプープレミアムは、配合されている界面活性剤と保湿成分を考えると、乾燥肌の方にはおすすめできません。
乾燥肌の方でウーマシャンプーの代わりになるのは?
乾燥肌タイプの方がシャンプーを選ぶ際には、
- 洗浄力がマイルドなもの
- 保湿成分が配合されているもの
- 頭皮刺激になりそうな成分を配合していないもの
を選ぶことが重要です。
男のスカルプべすとでは、実際に市販されているスカルプシャンプーを購入して検証&全成分の解析をしていますが、ウーマシャンプープレミアムの代わりになりそうな乾燥肌向けのシャンプーは以下の2種類のみです。
- 爽快柑
超乾燥肌タイプやアトピー持ち、敏感肌の方でも使える非常に頭皮と皮脂にマイルドなアミノ酸シャンプー。
薬用成分としてグリチルリチン酸2Kを配合していて、フケやかゆみにも効果的です。
コスパが他のスカルプシャンプーの半額以下というのも魅力。
- チャップアップシャンプー
爽快柑と同じく頭皮にマイルドなアミノ酸系のみを使ったアミノ酸シャンプー。
洗浄力で言うと、爽快柑より少ししっかり洗える。グリチルリチン酸2Kも配合していて頭皮の荒れを防いでくれます。
整髪料などを毎日使う方は、こちらの方がいいかもしれません。
価格がウーマシャンプープレミアムと同じくらいと高めですが、スカルプケア成分がしっかり配合されているのも魅力。
シャンプー以外の頭皮の乾燥対策
乾燥肌の方は、もちろんシャンプーをしっかり選ぶことも重要ですが、ほかにもできる頭皮の乾燥対策はたくさんあります。
簡単に自分でできる頭皮の乾燥肌対策をご紹介します。
1.シャワーの温度を下げる
シャワーの温度が38~39℃くらいから、頭皮の皮脂が落ちやすくなります。
そのため皮脂過多にお悩みの男性は、シャンプーの際のシャワーの温度を少し高めにするのがおすすめです。
逆に乾燥肌の方は、36~37℃くらいのちょっとぬるめのシャワーで髪を流すようにすると、本来必要な皮脂まで落ちてしまうのを防げます。
2.ドライヤーで乾かす
頭皮が乾燥肌タイプの方は、「頭皮が乾燥してしまうから…」と心配してシャンプー後にタオルドライで済ませてしまう方が多いです。
ただし、髪や頭皮を湿った状態にしておくと、雑菌が繁殖しやすくなり、肌のターンオーバーサイクルが崩れてフケやかゆみが出やすくなる原因になります。
タオルドライをしっかり行ってから手早くドライヤーで乾かすのが正解。タオルドライは、髪をゴシゴシせず、優しく頭皮の水分を取るようにするのがポイントです。
熱によるダメージを避けたい場合は、吸水性に優れたタオルでしっかり乾かした後、ドライヤーを頭から15cm~20cmくらい離して、手早く乾かしましょう。
3.頭皮用の化粧水を使用する
頭皮も基本的な構造は他の皮膚と変わりません。
そのためお風呂上がりに化粧水で顔をしっかり保湿してあげるのと同じように、頭皮用の化粧水を使ってあげることで乾燥肌を緩和してあげることができます。
抜け毛に効果があるような成分が使われているものは高価ですが、頭皮を保湿してあげることだけに特化している頭皮用化粧水なら、2ヶ月分で1,500円前後と決して高いものではありません。
乾燥肌タイプにはウーマシャンプープレミアムはおすすめできない
非常に人気の高いスカルプシャンプーであるウーマシャンプープレミアム。
「乾燥肌にも良いのかな?」と気になっている方もいらっしゃると思いますが、乾燥肌にはおすすめできません。
ウーマシャンプープレミアムに配合されている洗浄成分は、かなり脱脂力が強いため、乾燥肌タイプの方だと本来必要な皮脂まで落としてしまいます。
そのため、乾燥肌にお悩みの方は、爽快柑やチャップアップシャンプーなど、アミノ酸系界面活性剤をメインにしたマイルドな脱脂力のシャンプーを利用するようにしましょう。